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合格を目指すならば、目標年度は今年の一択しかない

Chapter 2の「感情のループゾーンから合否は分かれる」でも述べたことですが、春先の受験生はそれまでの学習の積み上げ状況から、その年の受験に関する気持ちが揺れ動いています。

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履修時から相当に時間の経過した労働科目の知識定着度に愕然たる思いをし、択一式で毎年10問が出題される社会保険科目の教材の分量と内容の複雑さに圧倒され…

試験までの残り日数が刻一刻と減っていく中で、自身の置かれた環境と持ち合わせる能力を鑑み、一旦立ち止まって考えるわけです。「このまま続けて本当に受かるのかな?」と。

ある人は、合格は無理であると判断してその年の受験を見送ります。またある人は、多分無理だろうけれどもやれるだけはやってみようと考えて、比較的気楽なスタンスで学習を継続します。

また別のある人は、現状に打ちひしがれながらも絶対に今年で受かるのだと決めて、焦燥感の中で必死の学習を続けます。試験から完全に撤退する人もいます。

受験生には色々な境遇の方がいらっしゃいます。ですので、学習継続の岐路に立った際にどのような判断をするかの選択が多様であること、それ自体は否定されるべきものではありません。

ただ、試験に受かることを将来に実現させたいということがあなたの結論であるならば、その将来は必ず今年の本試験にセットしてください

そして、一通りの科目の履修を終えたこれからの時期で、合格するために自身にできるあらゆる努力を今から全力で行ってください。この必死の取り組みをした方だけに合格の可能性は生じます。

もし仮にあと一歩のところで不合格となってしまった場合にも、今年の試験に全力で臨んだ再受験者の方だけに翌年合格の可能性が開けます。最初から学習の仕切り直しも致し方なしと考えて安易に受験年度を繰り越す方には、その次年度にも良い結果は生まれないでしょう。


既成概念に囚われず、不可能を可能にすること

一見して不可能と思える事柄を回避することは、既得権を守る上での最良の安全策です。しかし、そこで不可能を可能にしようと懸命になれる人のみが、運の要素を含め、人生に変化をもたらすことができます。これは資格の取得に限った話ではないでしょう。

社労士受験であるべきは、今年度合格に向けての取り組みか名誉ある完全撤退かのいずれかです。

一見不可能に思えることを可能にする。社労士資格を取得した後に開業を考えている方の場合は、士業で生きるというその選択は、世の中の大多数からするとかなりの異端と見られる道を歩むことになります。

安定を求めるならば組織に属していた方が良いですし、社労士という職業に特段の知名度や権威があるわけでもありません。それでも異端者を目指すわけです。

「あと数か月だと合格は多分難しいだろう。」
「周囲の人がこういう教材を使っている。」
「暗記事項が多すぎて覚えられなくて…」

異端者となるべき人が受験常識という名の既成概念に囚われて、大多数の人の意見や風潮に流されていてはいけないでしょう。既成概念に囚われないこと。不可能を可能にすること。

社労士資格を取得することに何らかの意義を感じるというあなたが真に異端であるならば、一見不可能に思える今年度合格に向けて前向きに取り組めるはずです。大多数の人はここで半ば諦めるのですから。

 


140字の合格言

商売繁盛を祈念するプロの料理人が
「美味しいかどうかはわからないけど、とにかく精一杯作ってみます。」
とは絶対に言わないでしょう。
合格を祈念する本気の受験生は
「間に合うかどうかはわからないけど、とにかく精一杯やってみます。」
などと絶対に言ってはいけません。
間に合わせるんです。


140字の合格言

得意科目と苦手科目の別がなく、どの科目もボヤっとした中途半端な状態があるだけという方。
それでいいのです。
得意だから高得点、苦手だから低得点とならないのがこの試験です。
どれにも自信が持てないからこそ、偏りなく必死で学習する。
それで最後にギリギリで合格ラインに乗るイメージです。

 

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