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社労士試験は相対評価によって合否が決定される試験

「社会保険労務士試験は合格率が毎年10%を切っている国家試験である」と聞くと、誰もが難しい試験だという印象を抱くでしょう。では、その難しさとは一体どこにあるのでしょうか?

この試験は、民間団体の実施する検定試験のように「70点を取ったら合格」などという絶対評価での試験ではなく、相対評価による試験です。つまり、どれだけ自分が高得点を挙げたとしても、その得点が受験者全体の中で上位の一定割合に位置していなければ合格することができません。

その割合とは(年によって変動がありますが)、概ね上位5%程度と考えておけば良いでしょう。受験生の上位5%の中に入る=必ず合格できるためには何点を取れば良いのか?この明確なゴールラインがあるわけではないという点、まずはここにこの試験の1つの難しさがあります。


問題の難しさは?受験者の学力層は?

次に、出題される問題が難しい年は上位5%程度の成績を収めることが難しくなるのでしょうか?

これは言うまでもありませんね?答えは当然にノーです。相対評価の試験では、問題の難易度による影響を受けません。「出題レベルが高度だから」というのは、合格が難しい理由にはならないのです。

では、合格することが難しいのは「受験生の偏差値のレベルが高いから」なのでしょうか?受験者の学力レベルが高い母集団にあっては、当然に相対評価によるトップクラスに入ることは難しくなります。

試験センターが毎年公表する合格者の年齢別・職業別構成を見ると、高校・大学受験を終えてからの年月が浅く、試験慣れしている現役学生など、記憶力や頭の柔軟性に秀でた20歳代の方の合格者はそう多くはありません。

また、公表されているデータからは明らかになりませんが、難関大学卒業の若い受験生や専業受験生の占める割合が比較的高い司法試験や公認会計士試験などと比べると、学校教育での基礎学力や学習量と試験合格との相関性はそう高くはないと思われます。

したがって、「受験生レベルが高くて…」ということも難しさの理由にはなりえません。

社労士試験においては、その資格の持つ知名度が極めて低いことが、今のところ高学歴層の受験参入を少ないものにしている印象があります。このことは、今後こうしたハイレベル層が流入してくることとなったならば、この試験の合格が今以上に難しくなるということを意味しています。

今現在は、正直に申し上げて「よくわからないままに受けている人が多い」のがこの資格試験です。だからこそ、試験に対する正しい認識を持って準備を進めた方に、高い合格のチャンスがあります。


合格に必要な得点率は毎年ほぼ安定しているのに

社労士試験の合格基準点は、例えば択一式試験の場合、毎年6割~7割程度の得点でほぼ安定しています。年によって問題の難易度にブレがあってもこの範囲です。

小中学校でのテストの点数でクラスの上位5%程度に入るためには、おそらく9割ほどの得点が必要でしょうが、なんと6割~7割で上位5%圏内です。これは裏を返せば、毎年約95%の受験生が6割~7割の得点を挙げられていないということを意味します。

なぜそんなに得点できないのでしょうか?実は、社労士試験の難しさの本質はこの疑問の中にあります。この疑問に対し正しい答えを導くことによって、次に自分がどうするかの指針を立てることができるのです。

 

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