GW明けは気持ちを引きずらないことが大事
ゴールデンウィーク(以下ではGWと略)に連続した休みが取れる方にとって、GW期間は日頃できない集中的な学習を行うことのできるまたとない機会です。
期間中にこれをやろうと自身で決めた学習計画がほぼ予定通りに実行できたという方にとっては、GW明けの仕事に向かう日の朝は、それなりに満足感のある清々しいものになります。
反対に、思うように学習が捗らなかった、色々と気が散って学習に向かえなかったという方にとっては、後悔と喪失感の残る重い足取りの通勤になってしまいます。
全体としては後者の場合が多いのではないかと思われます。学習のみに専念できるはずのない社会人受験生の多い社労士試験にあっては、これは致し方のないところと言えます。
大切なことは、GWに充実した学習のできた場合もそうでなかった場合も、GW明けからは完全に気持ちを切り換えてのリスタートを切ることです。
ただし、GWにあまり学習のできなかった原因についてはしっかりと認識しておく必要があります。この原因が”時間があることによって生じる心の迷い”にあるという方にとっては、むしろ忙しい生活の中に身を置くということの方が学習の充実化に繋がるという場合もあるからです。
時間のあることが学習の妨げになるという現象
時間があると逆に悩みが増して学習が停滞するという方は、生真面目な性格の方にいらっしゃいます。
こうした方は多くの場合、連休前の忙しい仕事の中にあって、休み期間中の計画をある程度考えてから待望のGWに臨んでいます。しかし、いざ休みに入ると、ここでいろいろなことが頭をよぎってしまうのです。
「自分のやり方はこれでいいのだろうか?」
「資格を取ったとして、その後の人生がどう変わるというのだろうか?」
「今の会社にいるべきか?それとも転職すべきか?」
日頃、仕事で忙殺されているときには考える暇もないようなことが、時間的余裕ができることによって、一挙に自分への疑問になって襲ってくるわけです。
この疑問は自分の中ですぐに結論を出すことが困難なもので、突き詰めて考えれば考えるほどに気持ちは鬱屈していきます。結果、あれほど待ち望んだはずの自由に使える時間が、その自由さ故に普段は考えることのない自己否定の時間になってしまうことになってしまうのです。
こうして当初の計画に手が付かないという状態に陥り、気持ちが塞ぎ込みます。そして、休みが終わる頃には、そのことによって失われた貴重な時間を悔いる念から気持ちはさらに沈みます。
人間にはこうした弱さがあります。生真面目な性格が必ずしも受験生活においてプラスに作用するわけではないのです。
GWだからといって学習に特別な期待をしない
自分はこうした性向にあるという方がこれからGWを迎えるという場合には、GWだからといって過剰な期待はせず、GW前の日常の物事の1つ1つ-仕事・家事・育児・学習・雑務-から懸命に取り組むことが良いです。意識的に日常生活に追われる中での学習の充実化に努めましょう。
一見は学習の妨げになると見えるものも、結果としてはそれが平穏な心の状態で受験生活を長期安定的に過ごすことに繋がります。
GWの前後は気分の起伏が生じやすい時期ですが、自分の性格面を考慮してここをうまく乗り切るようにしてください。
GWに普段よりも学習時間が取れるという方は学習計画を入念に立てますが、成功のコツは、むしろ学習以外の計画を充実させることにあります。
冬物用品の片付け、洗車、GWバーゲンでの買い出しなど、学習以外の小目標を立てて、1つずつ達成していきましょう。
その先に学習目標の達成も生まれます。
いわゆる大型連休明けの初日は、寝るまでの時間をどう過ごすか?が特に大事です。
連休中の学習で燃え尽き症候群になってもいけませんし、計画の遅れの挽回を期して、シャカリキになりすぎてもいけません。
コンスタントな努力を継続することに尽きます。
ありきたりの日常の中に理想の姿があります。
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