ほぼ合格レベルの再受験者はピークを誤らないこと
社会保険労務士試験は毎年8月の第4日曜日に行われます。1年に1度しか行われない試験です。
したがって、合格するためには、試験のどれだけ前から学習を始めれば良いのかを考えるということが非常に大切になります。学習期間が短すぎると試験に間に合いませんし、逆に長すぎても暗記量と気力のピークを試験日に合わせることが困難になります。
この適正な学習期間には個人差がありますので、一概にいつから学習を始めるのが良いと言うことはできません。学習環境、受験適性、初受験か再受験か、などの違いでかなり異なってきます。
そこで、ここでは受験生全体を大きく3つのグループに分けて、この最適解を考えていきたいと思います。
まず、一般論として、学習の開始時期は、資格スクールの年間講座のカリキュラムに合わせることが簡易に済みます。ただ、ほぼ合格レベルにある方の場合は、もっと学習の再開が遅くても十分に間に合いますので、時期ごとで学習への取り組みスタンスに強弱をつけることを意識してください。
例えば、1科目での基準点割れのみで再受験となった方は、学習の習熟度としては、合格者と殆ど変わりがありません。ですので、あと少しの上積みを図った上で、自身のピークを試験日に持っていくことが最も大切になります。
そのためには、あまり早い時期からリベンジ熱を上げすぎないことです。(年明けからの学習再開で十分の方もいらっしゃると思います。)
一般的な再受験者と初学者は期間内の密度も意識する
次に、同じ再受験の方でも、得点が合格点に遠く及ばなかったという方では、いつ頃に学習を再開するのが良いのでしょうか?
この場合は上積み部分が多くあるわけですから、資格スクールの年間講座のスケジュールに合わせて継続的な学習習慣を作っていくことが肝要です。但し、ここでは学習の進行を講義のペースに合わせつつも、既習科目の復習を自身の管理で進めるなど、その密度を昨年以上に深めていく必要があります。
不合格に至った得点の原因が、「断続的な」学習にあるという再受験者は少なくありません。これは、学習の開始時期や期間ではなく、中身の問題ですよね?ここを変えることです。
最後に、来年初めて社労士試験を受験するという方の学習開始に適した時期ですが、これは「思い立ったが吉日」です。
いつ受験を志したかによって、当年度と翌年度のどちらの試験を合格目標に置くべきかが変わってきます。ただ、あまり学習時間がとれないという方でも、1年半以上先に合格目標を置くことは避けましょう。
たとえ試験日までに半年しかない場合であっても、この場合は半年合格を目標とすることによって、合格に繋がる学習ができます。
あと、初受験の方は、学習の開始時期や学習期間以上に、期間内で行うべき学習を正しく認識しておくことが大切です。
この試験では、履修する科目が増える程に、復習すべき科目が累積的に増えていきます。合格するためには、試験日が近づくにつれて、学習時間が増えていかざるをえません。この認識の下で、受験を思い立ったら、すぐに学習を開始してください。
社労士試験の学習では、学習時間の長さも大切ですが、時の経過によって知識が熟成されてくる(こなれてくる)という側面があります。全ての受験生に共通して、必要十分な期間を学習に充てるようにしてください。
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