全体像を知らないままに学習して玉砕した1年目
学習開始時に実際の合格者の実例を知って、具体的な合格へのイメージを持っておくことは極めて重要です。このChapterの「序(当サイト管理人の受験経歴)」では、私の受験時の背景環境や学習期間について述べましたが、次は試験結果と実際に学習した内容を記します。
■平成26年度 択一式:52点、選択式:33点(基準点割れ:なし)
受験1年目である平成25年度試験に向けての学習期間は約7か月強でした。この年はとにかく、初めて学ぶことの膨大な量に圧倒されて、講義も過去問も1回づつをやっとのことでやり終えただけの状態で試験に臨む結果となりました。
年金科目がチンプンカンプンで、得点でも特に社会保険科目が悪く、選択式の社会保険に関する一般常識にあっては0点という有り様でした。この初受験で、試験の全体像を把握した上で学習に入ることの大切さを身をもって知ることとなりました。
2年目も納得のいかない学習、しかし結果は合格
2年目の学習は合格発表を待たずに資格スクールを変えて10月から開始しましたが、1年目から学習時間は伸びていません。学習方法を模索しての試行錯誤の毎日でした。
1年目と1つ変わった点は、1度全範囲を学習して試験の全体像が見えていたことから、とにかくテキストをしっかりと理解しようと努めたことです。過去問は、講義と並行して1度問題と解説を”読書”した後日に自力で1度(労働基準法のみ2度)解いただけです。
その代わりではないですが、通信の講義は1.5倍速にして2~3回聞き、並行してテキストも試験日までに2回は熟読しました。
オプションの講座については法改正と統計・白書のみを選択し、答練は受講していません。模擬試験は教材だけを受け取り受験はせず、最後の1か月間に2回分の問題・解説を”読書”しただけでした。
最後の1か月間の取り組みについてはChapter 4の「最終1か月に挑む姿勢が可能性を拓く」で改めて書きますが、全体としてはこの年も自身で納得のいく学習はできていません。
しかし、試験結果だけを見れば、結構な余裕を持って合格していることになります(この年の合格最低点は、択一式46点、選択式26点)。
何をやれば受かるかのゴールをイメージして学習を開始する
受験生という存在は、一般的に「いったい何をどこまでやれば合格できるのか?」というテーゼに対して、何らの自信も確証もないままに学習を継続することを余儀なくされます。
私の受験時代は試行錯誤の毎日でしたと書きましたが、それはこのことが理由です。私の合格という結果は、この試行錯誤の結果が偶然にも功を奏したというだけのものでした。
現在の私の実力は、それこそ合格した後に落ち着いた環境で行った研鑽によるものです。暗中模索の受験時代にできることにはやはり限界があります。
最初から必要なものを必要なだけ効率的に学ぶ方法を知って試験に臨んでいれば、私の合格までの時間はより短縮できたかもしれないとは今になって思うことです。このような思いからこの合格マニュアルは生まれました。
私の成功事例を基礎として体系化したこのマニュアルを通じ、あなたにはまず学習の開始時に「何をどうすれば受かる」の最短距離をイメージしていただきたいと思います。
100点を目標とする試験でそれに近い得点を取れる場合は、事前にわかる・いけるという確証のようなものがあります。
しかし、70点が目標となる試験で合格点が取れた場合は、事後にもできたという確信が持てていません。
3割以上も誤答があれば当然です。
合格者レベルとはこのような状態をいいます。
初学の方は学習の開始時に大まかなイメージを持っておくと良いです。
過去問10年分の肢の正誤判断+その周辺論点と法改正事項の知識定着
これが90%以上になって初めて、本試験で未知の選択肢が多数ある中でも合格点が取れるイメージです。
この%が下がる程に、消去法で残る選択肢が多くなります。
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