誰にでも生じる学習に慣れてきた時期の中だるみ
正月休みが終わり、仕事が再開となってからの慌ただしさも収まってきた頃である1月中旬。ここから春の訪れを待つ間の季節は年間で最も寒く、その寒さから行動は億劫になり、気分は塞ぎ込みになりがちです。
社労士受験生にとってのこの季節は、学習開始から5~8科目目に取り掛かっている頃で、当初の知的好奇心が薄れ学習への新鮮味を失っている頃です。
また、覚えるべき事項が学習の過程で次々と増えていくことや、その一方で自分が既習の知識を次々と忘れていっていることに嫌気がさしてくる頃でもあります。
こうした学習テンションの低下に冬のダークな季節感が合わさって、この時期の学習がいまいち気分の乗り切らない、なんとなく惰性で進めているものとなっている方は少なくありません。いわゆる中だるみにあたる時期です。
桜の花が咲く頃には、直前期を前にして再度やる気になるところなのですが、受験生としては、この寒い冬の季節に訪れる中だるみをいかになくしていくかが肝心です。
もっとも、数か月の長期戦となる社労士受験生活にあっては、このような時期は誰にでも訪れるものです。この際に自分の中の減退した学習意欲とどう対峙していくのか、ここが大切です。
学習と遊びの選択で葛藤する必要はない
結論から申せば、どうしても学習に気乗りがしないという日は無理に学習する必要はないと思います。週に1度はノー学習デーを設けて、趣味など好きなことに時間を当てましょう。
また、ノー学習デーにはしていない日であっても、今日は仕事で疲れていて学習をする気になれないという日もあるかと思います。このような場合も罪悪感を覚えずに、今日は寝ると決めて寝るのが良いです。計画が遅れるのは…などと考えてダラダラと学習することが一番ムダな時間です。
私は合格した年の受験生活で、冬の時期に当時の仕事の忙しさや何やらが合わさってノー学習ウィークとなってしまったこともあります。
ただ学習をしないことには引け目を感じるという方は、その日の新聞(Web上の記事)を読むことも1つの手です。労働社会保険諸法令に関連する記事は多くあります。
世の中のリアルタイムの動きに目を配ることによって、試験の一般常識科目で未知の問題に当たったときに解答を選択する際の”感覚”も養われます。積極的に読んでみましょう。
ノー学習デーを続けるうちに、学習をサボってしまった罪悪感からまた頑張ろうという活力が湧いてくるはずです。
その活力がいつまで経っても湧いてこない場合は、それは今のあなたにとって社労士受験がそう重要な位置を占めるものではないということです。この場合には、このChapterの「年末年始に学習意欲がないときは」で述べた別のことを考える必要があります。
「学習をしなければならないのに、どうしてもやる気になれない…」ことで悩む必要はありません。
人生の時間は有限なのですから、遊びたいときは遊ぶ、寝たいときは寝る、学習をしようと思うのならばする、と割り切る発想が大切です。そのことが、結果として中だるみの期間を最も短いものとすることに繋がります。
なんとなく引け目を感じながら遊ぶのではなく、気を張って真剣に遊ぶことが大事です。誰にでも生じるこの気持ちのたるみとうまく付き合っていくようにしましょう。
どうしてもやる気が起きないという方、悔しさは足りていますか?
去年の試験が終わった日の夜のあの悔しさです。
結果通知が送られてきた日のことです。
学んだ知識以上にこの悔しさが忘却の彼方にありませんか?
4月に入って後悔と共に思い出すのではまた繰り返しです。
この点をまず考えましょう。
「試験までまだ9か月以上もあるな」と妙に余裕を感じる、合格発表の行われる11月。
「試験までもう半年を切っている」と妙に焦る、年度末の3月。
この間のわずか4か月での学習科目の積み上げが、心理的負担までも累積させる試験です。
だからこそ、冬の時期の学習こそがある意味で最も大切です。
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